認知機能のハンディキャップを背負うと、日常生活の水準は変わらなくとも(つまり家や使うものは変わらない、生活習慣も変わらない)、日常生活のハードルは高くなっていきます。それまで簡単にできていたことが、なかなかうまくできなくなり、一つ一つの活動や作業をこなすのに、以前よりも随分苦労し、疲れやすくなるのではないかと思います。このような生活の困難さのことを“生活障害”と言います。
多くの場合、高い能力を必要とする家庭外で最初に気づかれることが多いかと思います。仕事や地域での活動の際に気づかれる、ということです。徐々に進行すると、次は家庭内のことにつまづきやすくなることでしょう。料理やゴミ出し、衣類を適切に選び、着替えることや、入浴の際にきちんと洗うことがでなくなったり、排泄の失敗などが現れてきやすくなります。さらに進行すると、言葉や人の認識もうまくいかなくなります。

このような生活上の障害のため、日常生活の範囲は次第に狭くなります。外に出にくく、社会との接点も減り、何もしなければ“孤立”の流れに突入しやすくなります。誰も気づかなければ、ライフラインの問題、健康上の問題、社会的な問題など様々なトラブルに巻き込まれてしまうかもしれません。ここに“気づき”の重要性があります。

生活障害(生活上の困難さが出てくる)